戦後植林された大量のスギが間伐など
の伐期を迎え
、
ストッ
クを大量に抱えた日本の人工林は
、
現代の里山です。
この資源をいかに活用するか
、
という観点で生まれたのが板倉構法です
。
地域の木材をつかい
、
大工職人の技を生かして長いくらしに耐える家づくり
を目指し
、
古民家の再生にも取り組んでいます
。
- 木材はすべて地域の木︵柱と板はスギ、土台はヒノキ、梁はマツ︶でつくります。
- 柱は四寸角以上、伝統的な継手、仕口で組まれた真壁構法︵構造が現しになった構法︶堅牢で耐久性に優れた構造を実現しています。構造体の耐久性は百年を目標としています。
- 壁はスギ厚板の落し込み板構法で、優れた剛性と粘り強さを兼ね備えた耐震構造です。︵国土交通大臣認定取得︶
- スギの厚板︵壁は三〇ミリと二十四ミリの二重張り、床は三〇ミリの二重張り、屋根は四十五ミリと十五ミリの二重張り︶で屋根、壁、床の断熱と調湿を図り、温度と湿度の安定した室内環境をつくります。
- 塗り壁は石膏ボ︱ド下地に瓦骨材︵古瓦を粉砕した粉︶を石膏プラスタ︱で練り混ぜたもの、土間床も瓦骨材をセメントで練り混ぜたものを塗って仕上げます。断熱性と吸湿性に優れた塗り壁、土間仕上です。
- 窓は木製建具で複層ガラス︵ペアガラス︶を用います。断熱性に優れ、結露をおこしません。適度な通気性を持っているので、換気扇設置の必要はありません。
- 合板、グラスウ︱ルや石油化学製の断熱材、建材をいっさい使用していないので、VOCはゼロ、室内環境汚染の心配はまったくありません。
- 暖房は、薪スト︱ブなどの輻射暖房を設置し、室温を上げずに暖かい室内環境をつくります。
- 吹抜けを設けて風通しのよい室内をつくり、厚板と塗り壁の優れた調湿効果で涼しい室内環境をつくります。冷房装置の設置、運転は最低限度にとどめます。
- 森林資源を活用し、石油を使わない家づくりと暮らしを提案します。